1986年から看護師として、2000年からはケアマネジャーとして、40年近くにわたり医療・介護の最前線に立ち続けてきた石濱千秋さん。現在は看護小規模多機能型居宅介護の管理者兼ケアマネジャー兼看護師として、人生の最終段階における意思決定支援(ACP)に数多く寄り添ってきました。2018年、お子さんの大学進学を機にご自身も放送大学で学び直すなかでコーチングと出会い、ヘルスコーチ・ジャパンで学びを深め、2025年7月に修了認定試験に合格、2026年5月にICF認定ACC資格を取得されました。
仕事を続けながらの100時間は、ピア・トゥ・ピアやマッチングでの相互コーチング、職場でのコミュスタ研修を重ねて積み上げられました。忙しさのなかで「もうドタキャンしたい」という日も、「焦ってもしょうがない、自分のペースでいくしかない」と切り替え、「相互セッションでも、その時間は本気だ」という仲間の言葉を支えに一回一回を大切にされています。新形式ACC Exam対策では、ヘルスコーチ・ジャパンのエグザム勉強会に5か月・月2回参加し、AIともやり取りしながら、一問一問を「コアコンピテンシーのどこに当たるか」と納得いくまで紐づけて学ばれました。
初めてのパソコン試験に不安を抱えながら臨んだ会場受験では、登録名が「千秋」から“サウザンド・オータム”に翻訳されてしまうハプニングも、AIの力を借りて英語メールでICFへ修正を依頼し乗り越えた石濱さん。「いろんな職種・背景の人と出会えて、世界がすごく広がった」とヘルスコーチ・ジャパンでの出会いを振り返り、これからは培ってきた意思決定支援の経験を、もっと早い段階から価値観に寄り添って支えられる場づくりへとつなげていくことを思い描いています。40年近く医療・介護の現場で人に寄り添ってこられた石濱さんに、渡辺久美子コーチがインタビューします。
この記事でわかること
- 看護師・ケアマネジャーとして40年近く医療・介護の現場に立ってきた方が、放送大学での学び直しからコーチングに出会い、ICF認定ACCへ進んだ道のり
- 仕事が忙しく「ドタキャンしたい」日も「焦らず自分のペース」で、ピア・トゥ・ピアや職場のコミュスタ研修を重ねて100時間を積み上げた具体的な方法
- エグザム勉強会への5か月・月2回の参加と、AIとのやり取りで一問ずつ紐づける学習で、知識重視の新形式ACC Examを会場受験で突破した試験対策
ICF認定ACC(Associate Certified Coach)は、国際コーチング連盟(ICF)が認定するプロコーチの国際資格の第一歩です。他の合格者の体験談と資格制度の詳細は、ACC合格者のリアル体験談【ヘルスコーチ・ジャパン累計】からご覧いただけます。
最終更新日:2026年06月13日
目次
- インタビューからわかった重要ポイント
- インタビュー動画
- 合格後の率直な気持ち
- コーチングを学び始めたきっかけ
- ACC資格を取ろうと思ったきっかけ
- 資格取得要件の100時間はどうやって達成したのか?
- ICF Credentialing Examの申込と申込後の流れ・試験会場の様子について
- ICF Credentialing Exam対策としてやったこと
- ヘルスコーチ・ジャパンのプログラムの良かったところ
- ACC資格を今後どのように活かしていきたいか?
- これから資格取得にチャレンジする人への応援メッセージ
- プロフィール
1. インタビューからわかった重要ポイント
石濱千秋さんのACC取得までのロードマップ
- 1986年から看護師、2000年からケアマネジャーとして、40年近く医療・介護の最前線に立ち続ける
- 2018年、お子さんの大学進学を機に放送大学に入学。「明日から使える実践コーチング」の授業でコーチングと出会う
- 講師の紹介でヘルスコーチ・ジャパンを知り、SMTのお試し受講で大橋会館へ。コロナ禍を経てオンラインで本格的に学び始める
- 当初は資格を必要とせず、職場の職員とのコミュニケーションの壁を越えるために学ぶ
- ヘルスコーチ・ジャパンの合宿参加で学習欲・達成欲が高まり、「横浜でリアル実践会を開きます」と宣言。ACC取得を志す
- ピア・トゥ・ピアやマッチングでの相互コーチング、職場のコミュスタ研修で、「焦らず自分のペース」を守りながら100時間を積み上げる
- 会場受験を選択。初めてのパソコン試験と、登録名の翻訳ミス(“サウザンド・オータム”問題)をAIの力で乗り越える
- エグザム勉強会に5か月・月2回参加し、AIともやり取りしながら一問ずつ紐づけて対策
- 2025/07/31 ヘルスコーチ・ジャパンの修了認定試験に合格。会場受験のICF Credentialing Examでも、その場で受け取った結果に「Pass」の文字を確認し、一回で合格
- 2026/05/21 ICF認定ACC資格を取得
- 還暦を迎え、これからは人生の最終段階の意思決定支援を、もっと早い段階から価値観に寄り添って支える場づくりを思い描いている
放送大学での学び直しから、コーチングへ
お子さんが全員大学に進学したとき、「私も大学生になりたい」と放送大学の全科履修生として入学した石濱さん。その授業の一つにあった「明日から使える実践コーチング」に「ちょっと面白そうだな」と惹かれ、ナースとケアマネジャーとして役に立つのではと受講したのが、コーチングとの出会いでした。講師の紹介でヘルスコーチ・ジャパンを知り、まだコロナ前だったため大橋会館でのSMTお試し受講に足を運んだことが、最初の一歩になりました。
本格的に学び始めたのはコロナ禍でオンラインに移行してから。当初は資格を必要とせず、職場の職員とのあいだに感じていた「ケアの内容を共有するまでにすごく説明が必要」「断られてしまう」という高い壁を、どうにかしたいという思いが学びの出発点でした。
「焦らず自分のペース」を守って積み上げた100時間
100時間は、ピア・トゥ・ピアやマッチングでの相互コーチング、そして職場でのコミュスタ研修を重ねて積み上げていきました。仕事が忙しく、お約束した時間のギリギリに帰宅し「今日も申し訳ないけど、もうドタキャンしたい」という気持ちの日も、なんとか切り替えてパソコンの前に座る——そんな日々だったといいます。後から入った人にどんどん先を越されて焦る気持ちもありながら、「焦ったところでいいものは提供できない」「自分のペースでいくしかない」と切り替えて実践を重ねられました。
支えになったのは、ある方からもらった「相互セッションなんだけど、でも、その時間は本気だ」という言葉。「練習も兼ねた相互セッションでも、そこはきちんと向き合う」と決めて、一回一回を真剣に大切にされた姿勢が、100時間の質を支えていました。
会場受験のドキドキと、AIを使った試験対策
会場受験を選んだ石濱さんを待っていたのは、初めてのパソコン試験への不安と、登録名「千秋」が“サウザンド・オータム”に翻訳されてしまうハプニングでした。AIの力を借りて英語メールでICFへ修正を依頼し、無事に乗り越えます。試験対策では、ヘルスコーチ・ジャパンのエグザム勉強会に5か月・月2回参加して仲間と模擬試験を分析し、自分でもAIとやり取りしながら、一問ずつ「これはコンピテンシーのどこに当たるのか」を納得いくまで確かめていきました。
2. インタビュー動画
3. 合格後の率直な気持ち
Q:合格して今の率直なお気持ちはいかがでしょうか?
渡辺:石濱さん、こんばんは。お時間を作ってくださってありがとうございます。まずはACCの合格おめでとうございます。この報告を聞いて、とても嬉しく思いました。今日は、これからACCを取りたいと思っている方たちへ向けて、これまでのプロセスもお話しいただければと思います。まずは、簡単に石濱さんの自己紹介をお願いしてもいいですか?
看護師・ケアマネジャーとして、介護保険の施設の管理者を務める現役
石濱:私は資格としては、看護師とケアマネージャーで。今は看護小規模多機能型居宅介護という長い名称ですが、介護保険の施設で、そこの管理者兼ケアマネージャー兼看護師として仕事をしております。
渡辺:バリバリの現役でいらっしゃいますものね。
4. コーチングを学び始めたきっかけ
Q:コーチングを学び始めたきっかけは?
渡辺:そんな石濱さんが、そもそもコーチングを学び始めたきっかけって、どういうところだったんですか?
放送大学の授業「明日から使える実践コーチング」が出会いだった
石濱:きっかけは本当にもう2018年になるんですけど。その時に、子どもが全員大学に行きまして、私も大学生になりたいって思って。放送大学に全科履修生として入学をして、ちゃんと学士をいただこうと勉強している中で。その授業の中で「明日から使える実践コーチング」っていう授業があったんです。これちょっと面白そうだなと思って。ナースとケアマネージャーとして、なんか役に立つんじゃないかなって思って受講したのが、コーチングとの出会いです。そこで講師としていらした方の紹介で、「ちょっとコーチングの勉強を継続していきたいんだけど」とご相談したところ、「ヘルスコーチ・ジャパンっていうところがあるから、そこがいいんじゃない?」って言われて。ホームページで探して、SMTのお試し受講があって、まだコロナ前だったので大橋会館に行って。そこで初めて、ヘルスコーチ・ジャパンと出会ったっていう感じです。
渡辺:お子さんが大学生になられて、石濱さん自身も学びたいというところから放送大学で学ばれ、その中でコーチングとの出会いがあったんですね。じゃあ2018年からずっと学びを続けていたわけですよね。
職員とのコミュニケーションの「高い壁」をどうにかしたかった
石濱:はい、そうですね。本格的に始めたのは、コロナ禍になってからで。すべてがオンラインになったところで始めたんですけど。当初は、自分の今の仕事に役に立つだろうという気持ちだったので、別に資格として何か必要とはしていなくて。職場での職員とのコミュニケーションに、すっごい高い壁を感じていて。ケアの内容を共有するまでにすごい説明が必要だったり、そうでなければ「いや、そんなのできません」って断られたりというところで、「これどうしたらいいんだろう」っていうのが、学び出しの頃はそんな感じでした。
渡辺:お仕事の中で、特に同じ職員とのコミュニケーションに壁を感じていて、そこに役立つだろうというところから学び始めたわけですね。
石濱:そうですね。
5. ACC資格を取ろうと思ったきっかけ
渡辺:そのコロナ禍を経て、ずっと学びを続けて、今回このACCを取得というところにいらっしゃるわけですけど、このACCの資格を取ろうと思った理由は、どんなところからだったんですか?
合宿で出会ったコーチたちのあり方に刺激され、「横浜で実践会」を宣言
石濱:本当に講座を一通り終えた後は、「まあ、別にいいや」って思っていたんですけども。大きいきっかけは、やっぱり合宿の参加です。ヘルスコーチ・ジャパンの合宿が、私にとってすごく楽しくて、刺激のある時間で。皆さんの素晴らしいコーチとしてのあり方に刺激されて。その時に私の学習欲というか、達成欲がふつふつと湧いてきたっていうのが、ACCに向かう大きなきっかけになりました。あと、札幌の合宿だったかな、「横浜でリアル実践会を開きます」と宣言をしたっていうのもあって。もともとやりたいなぁというところもあって。そんな動きから、「やるにあたって、やっぱりACCあったほうがいいだろうな」っていうのが、ACCの資格取得に動いたきっかけです。
渡辺:あのメンバー合宿の時に「横浜で実践の勉強会をやります」って宣言されたんですものね。で、今でもずっと続けていらっしゃいますよね。
石濱:そうですね、定期的に続けさせていただいていて。新しく入ってきた方たちも一緒に、リアルじゃないと体感できないコーチング実践会を定期的にやらせていただいて、一緒に私も楽しんでいる状況です。
渡辺:実際に継続をされているのも素晴らしいなと思いましたし、決めたからにはやり遂げるぞという、そのあたりがこのACCを取ろうというところにつながったのかなと思いました。
6. 資格取得要件の100時間はどうやって達成したのか?
渡辺:ACCを取得するために、いろんな条件がありますよね。よく皆さんが一番大変だと言う「100時間の実績を、どうやって作るんですか?」という質問もよく受けるんですけど、石濱さんはどうやって100時間積み重ねられたんですか?
「ドタキャンしたい」日も切り替えて——焦らず自分のペースで積んだ実績
石濱:私はやっぱりピア・トゥ・ピアでの参加だったり、マッチングしてくれる方もいて。その方とは今もずっと継続的に、定期的に相互コーチングをしたり。あとは職場で、コミュスタ研修をやってみたりというところで時間を重ねていきました。本当に仕事も忙しくて。遅くなる時もあって、お約束した時間のギリギリに帰ってきて、「今日も申し訳ないけど、もうドタキャンしたい」という気持ちの中、なんとか切り替えて、その時間にパソコンの前に座る日々で。ちょっと苦しくもありっていうところではあったんですけど。焦ってもしょうがないので、自分のペースでいくしかないかなと進んではいったものの、やっぱり後から入られた人にどんどん先を越されていって、焦る気持ちもありつつ。でも焦ったところで仕方がないし、「安心安全な」場をコーチングとして提供するには、焦ったところでいいものは提供できないというところに切り替えて。実践を積み重ねて、あと何時間、あと何時間とカウントダウンをしていった、という感じですね。
渡辺:現役でお仕事を続けながら、家に帰ってきてから時間をつくってセッションして。大変なご苦労をされた中でも、ご自分のペースを守って、自分がいい状態でセッションできるようにというところが、大事なポイントなのかなって。
「相互セッションでも、その時間は本気だ」——もらった言葉で一回一回を大切に
石濱:焦ったところで仕方がないし。ある方が相互セッションする中で、「相互セッションなんだけど、でも、その時間は本気だ」っていう言葉をくれて。そこはすごく刺激を受けて。「あっ、そうだよね」って。練習も兼ねての相互セッションではあるけれど、そこはきちんと向き合うというところで、全くその通りと思って。すごくいい言葉をその時もらったなと思っています。だからそこは本当に大事に、こっちも真剣に取り組むというところはやっていこうと決めていった、という感じです。
渡辺:練習も兼ねているけれど、もう本気でしっかりと向き合った。その1時間、1時間を大事にされたんですね。さすがですね。
100時間の実績セッションは、100時間のうち75時間が有料セッションでなければなりません。石濱さんは、ピア・トゥ・ピアやマッチングでの相互コーチング、そして職場でのコミュスタ研修など、仕事を続けながら「焦らず自分のペース」で時間を積み重ねていかれました。
人によっては、社内で許可をとり、社内コーチングで達成される方もいらっしゃいます。人事部への許可が必要ですが、給料をもらってやっているコーチングになるので、有料カウントができるのです。
ただし、上司が直属の部下に行うコーチングは、実績セッションとはみなされなくなっています。この理由は、上司部下の関係性の中で行うと、コーチングで最も重要な、Partner Withができなくなるからと思われます。
7. ICF Credentialing Examの申込と申込後の流れ・試験会場の様子について
渡辺:100時間の実績を積んで、修了認定をとって、ICFに申請する順番として、クレデンシャルエグザムを受けるというハードルがあると思うんですけど。今、ご自宅でできるのと会場に行くのとありますが、石濱さんはどちらで?
初めてのパソコン試験への不安、そして名前が“サウザンド・オータム”に
石濱:私は会場に行きました。正直、いろいろ情報をいただいて行って、パソコンを与えられてという状況の中で、すごく不安だったのは、そういう試験を受けたことがないというか。今まで試験はマークシート、それこそ放送大学も塗りつぶしていく試験はあったものの、鉛筆で塗りつぶしていく試験しか受けたことがなかったので。パソコンにポチポチと入れていくのが、果たして私にできるのかなと。あと、他の試験を受けられている方も先に何人か座っていらっしゃるので、あまりしゃべることもできないし、質問もこそこそ話さなきゃいけないので、周りの方にも気遣いながら、というのと。あともう1つ面白かったのが、申し込んだときに名前が、石濱は石濱になっていたんですけど、千秋がそれぞれ別になって、もう“サウザンド・オータム”になってたんです。それぞれに訳されてしまって「これどうしよう、直してもらわなきゃ」と思って。試験を申し込むところに聞いたら、「それはICFに直接、メールでお知らせください」と言われて。英語でお願いをしなきゃいけない。今は本当にAIがあるので、全部訳してもらって、「私のファーストネームはこうで、ファミリーネームはこうで」というのを送って直していただいた、というドキドキもありました。
渡辺:ドキドキしますよね。
Examは、会場受験とオンライン受験の2つの方法から選べます。
会場は全国にあり、試験の運営は、ピアソンVUEというところがやっています。ここは、ICFの試験だけでなく、マイクロソフトやIBMなどの試験も行っているので、隣の席の人は、違う試験を受けているという状態になります。
これまでの合格者からの情報によると、高橋洋さんは、自宅でのオンライン受検で、結局当日になってつながらないということになり、会場受験に変更したという報告があります。
会場は、そこそこでかなり状況が違いますが、試験開始直前にならないと入れない、ということは、複数の人が話しています。石田真由さんは、周りの音が気になって集中できなかったので、会場備え付けの耳栓を使ったとのことでした。今回、石濱さんは会場受験を選び、初めてのパソコン試験への不安や、登録名「千秋」が“サウザンド・オータム”に翻訳されてしまうハプニングを、AIの力を借りて英語メールでICFに修正を依頼するなど、一つひとつ落ち着いて乗り越えられました。
試験は、ピアソンVUEというところが一括して請け負っているので、下記から詳しい情報を手に入れておいてください。
8. ICF Credentialing Exam対策としてやったこと
渡辺:実際に試験を受けられたんですけど、エグザムの内容といいますか、試験対策としてはどんな勉強をされました?
エグザム勉強会に5か月・月2回。AIとやり取りしながら一問ずつ紐づけて理解
石濱:ヘルスコーチ・ジャパンで作っている、試験のエグザムの勉強会に参加をして。ちょうど、だいたい同じくらいの時期に受ける方たちが集まった状況で。その中で模擬試験を解きながら、みんなで「これはここに当たるんじゃない?」「これはこの倫理のこの辺に当たるんじゃない?」というのを、自分たちである程度分析をしながら、5カ月間ぐらい、月2回勉強会に参加をしました。自分でも模擬試験を解きながら、「これが本当にコンピテンシーのどの辺に当たるのか」を、AIの助けを得ながら。AIの回答が「自分にはちょっとおかしい」と思ったら、「これなんか、私には理解できない」とAIとやり取りをしながら、自分の納得いくまで「これが本当にこれでいいのかどうか」をすごくやり取りした、という感じです。
渡辺:一緒に学んでいる仲間との勉強会で模擬問題を参照しながら勉強したことと、AIの力を借りながら納得するまでやられたことが、今回の成果につながったんじゃないかなと思いました。ご自分のペースを大事にしながら、一つ一つ丁寧に進めてきた感じですね。
石濱:そうですね。時間がない中、自分の中で優先順位を決めながら、「今日はこれ」というふうに。お休みの時は「ここはこの時間に使う」というような使い方をずっとしてきた、そんな感じです。
渡辺:合格の結果は、その場でわかるんですもんね?どんな気持ちがしました?
「パスって書いてある——一回で終わった、よかった」
石濱:もうその場で渡されて。全部英語で書いてあったので、「パスって書いてある、パスって合格ってことでいいんだよね?」って思いながらいただいて。もうとにかく1発で終わらせたかったので、本当に「一回で終わった、よかった」という感じでした。
渡辺:そこまで1つずつ積み重ねたものが一回でクリアになったというね。その達成感も、今、表情から伝わってきますね。
以前は、ACC資格取得のときも、それよりももっと上級のPCC・MCC資格取得のときも、経験重視のICF Credential Examという試験を受ける必要がありました。
ところが、まだ100時間の実績しかもっていないACC新規資格申請者にとって、経験重視のICF Credential Examは難しすぎるという、世界中からの声があり、ICFはその声を受けて、まだ経験が浅いコーチ達も達成できる試験として、知識重視のACC Examを作りました。
2025/05/02からは、ACC新規申請の場合は、全員が新しいACC Examを受検することに統一されました。石濱さんもこの新ACC Exam時代の合格者です。
ICF Credential Examに関しては、世界中の先輩コーチたちが対策などを公開していて、情報が豊富にあるのですが、ACC Examに関しては、まだ受検者数も少なく、情報が乏しい中での受験となります。石濱さんは、ヘルスコーチ・ジャパンのエグザム勉強会に5か月・月2回参加し、AIともやり取りしながら一問ずつ紐づける学習で、知識重視の新ACC Examを乗り切られました。
石濱さんが受講された、コーチングスキル完全マスターL1コースには、ICF資格取得サポートのプロダクトがもれなくついているので、このようなICFの制度変更や、試験の変更などの最新情報を、常にキャッチすることができるようになっています。
9. ヘルスコーチ・ジャパンのプログラムの良かったところ
渡辺:改めて、このヘルスコーチ・ジャパンで2018年からずっと学んでこられて、学んでよかったなと思うことって、どんなことですか?
いろんな職種・背景の人と出会い、「世界がすごく広がった」
石濱:もう本当に、出会いに感謝というところで。今まで、ナース業界とかケアマネ業界の狭い範囲でコミュニティを作って、他との関わり合いと言ってもこの業界の範囲内くらいだったんですけど。ヘルスコーチ・ジャパンで皆さんと出会うことで、いろんな職種の人、いろんな背景を持った方がいて。自分の中で世界がすごく広がったというのが、一番大きかったと感じていて。どうしても看護とか介護の業界だと、思考が一方的になってしまって。いろんな利用者さんがいる中なのに、「いや、こうであるべき」みたいなところを、今までは多分押し付けもあったんだろうなと感じるんですけど。それが本当に皆さんとの出会いで取っ払われたというか。「あ、これが本当にダイバーシティって、こういう意味か」とすごく感じた、ありがたい出会いの場でした。
渡辺:仲間との出会いの場というところと、石濱さんがコーチングを学び続けて身につけてこられたからこそ、お仕事の中で、今まで押し付けだったところが、相手をしっかり認める、受け止めるという変化にもつながってきたのかなと思いました。
石濱:そうですね。もうそこは本当に大きくて。いろんな考えを聞くときに、最初は「それでいいの?」という思いもあったり。でも、そう思う背景も聞けるようになって。「なんでそういうふうに思っているのか」を聞けるようになったのは、この仕事をしている上でも、相手の思いを受け止められるところにつながっているなと思います。
ヘルスコーチ・ジャパンのコーチングスキル完全マスターL1コース(ACC資格がとれるコース)の受講期間は、業界最長の3年間です。しかも、3年間の受講期間の間、何度再受講しても無料です。
なぜこういうシステムにしているのかというと、コーチングは会話なので、英語などの語学学習と同じように、実践を何度も繰り返さないと日常の中で自由に使いこなせるようにはならないと思っているからです。
石濱さんも、現役で医療・介護の仕事を続けながら、2018年から自分のペースで学びを重ねてこられた一人です。仕事の繁忙やご自身の状況に合わせて無理なく続けられる3年間の受け放題制度は、働きながら資格を目指す方にとって大きな支えになります。
ヘルスコーチ・ジャパンには、ICFジャパンが認定している、CODE&CCアンバサダー資格を持つコーチが5名もいます。これは国内スクールのうち最多の在籍数です(全国でもまだ十数名規模の希少な資格です)。
だからこそ、ICF Credentialing Examで出題される、コアコンピテンシー、倫理規定、PCCマーカーを深く学ぶことができるコースが、たくさんあります。石濱さんが、仲間とのエグザム勉強会で一問ずつ「コアコンピテンシーのどこに当たるか」を紐づけながら深く理解できた背景にも、この専門家層の厚みがあります。
ヘルスコーチ・ジャパンは、以前、糖尿病の療養指導に特化したコーチングコースを提供していたなごりで、医療従事者の数が、他のスクールに比べて多いかもしれません。
石濱さんのように、看護師・ケアマネジャーとして医療・介護の現場に長く立ってきた方が、現場での対人支援にコーチングを活かしながら学ばれているのも、こうした土壌があるからです。今の仕事に活かしつつ国際コーチ資格をとっておきたいという方や、専門職としての関わりに新しい軸を加えたいという方が、数多く学んでいます。
10. ACC資格を今後どのように活かしていきたいか?
渡辺:これから将来的に、今後どんなふうにしてコーチングを生かしていきたいですか?
“ギリギリ”ではなく、もっと早くから——意思決定支援をワークショップで
石濱:はい、もう還暦になったので、この先を今考えていて。今までやってきた仕事の中で、利用者さん本人だったり、その家族に、最後どこでどう過ごしたいのか、食べられなくなってきたときに管を入れてまで栄養を入れたいのか、それとも自然な形でというところで、その方の意思を聞いていく役割をずっとしてきていて。その意思決定のための支援もしてきました。できたら、ギリギリじゃなくて、もうちょっと判断のつく時期に、「もしこういう状況になったら、あなたはどうしたい?」というのを、その人の価値観と合わせて、「その先の起こり得る未来のためにどうしていくか」という意思決定支援のお手伝いを、今は介護を必要としない方たちにも、ワークショップみたいな形でできたらすごくいいなと思っています。
渡辺:意思決定の支援って、人として意思が決定できるって、とても大きな人生の重み、価値につながってきますもんね。
石濱:そうですね。ギリギリの状態で「どうしますか?」と決めていくのは、明日どうなるかわからない状況で聞いてきているので。もうちょっと事前に聞いて準備をしていただけると、いざという時に「あの時はこんなふうに考えていたな」というのが手助けになるといいなと。本当にコーチングを生かして、そんなことができるといいなと思っています。
渡辺:ぜひそのコーチングを、そういった形で広めていただけると嬉しいなと思います。
ヘルスコーチ・ジャパンで学んだコーチングは、医療・介護の現場だけでなく、これからの暮らしや生き方を一緒に考える場面にも活かすことができます。
石濱さんは、職場でのコミュスタ研修の実践も重ねながら、これまで人生の最終段階で向き合ってきた意思決定支援を、もっと早い段階から、その方の価値観に寄り添って一緒に考えるワークショップという形で広げていくことを思い描いています。
11. これから資格取得にチャレンジする人への応援メッセージ
渡辺:では、最後に、これからACCを取りたい方への応援メッセージを、ぜひお願いします。
「焦らず、自分のペースで」——働きながら挑む人への願い
石濱:それこそお仕事しながらという方もすごく多いと思うんですけど。「焦らず」というところが、もう本当に1つ。自分のペースでやっていっていただきたいというのが、私の願いです。
渡辺:本当にご自分のペースで無理をしないで。取って終わりではなく、その後もずっと続くわけですもんね。これから学ぶ方たちにも力になるかなと思いました。お忙しい中、お時間を作ってくださってありがとうございます。これからも共に学び続けましょうね。
石濱:はい、こちらこそ本当によろしくお願いいたします。
セルフマネジメントトレーニングは、コーチングスキル完全マスターL1コースの中でもっとも人気のあるプログラムです。このトレーニングでは、コーチとして活動するために必要な「心の土台」をしっかり整えることを目的としています。
コーチングでは、クライアントに寄り添うことが求められますが、同時に、感情に巻き込まれすぎず、冷静さを保つことも重要です。そのために、自分の感情の扱い方や、人との境界線の引き方、「言葉」だけでなく「在り方」を大切にすることを学びます。
石濱さんが「焦ったところでいいものは提供できない」「安心安全な場を提供するには、自分のペースで」と語られた背景にも、こうした「在り方」を整えるセルフマネジメントの土台が、L1コースの中に組み込まれていることがあります。
あとがき
石濱千秋さんの歩みは、看護・介護をはじめ医療現場で長く人に寄り添ってきた専門職の方に、「資格は、焦らず自分のペースで積み重ねた先に立ち上がってくる」という確信を届けてくれます。お子さんの大学進学を機に放送大学で学び直すなかでコーチングに出会った石濱さんは、ピア・トゥ・ピアや職場のコミュスタ研修で「ドタキャンしたい」日も切り替えながら100時間を、エグザム勉強会への5か月・月2回の参加とAIとのやり取りで新形式ACC Examを、それぞれ着実に乗り越えてこられました。
「焦ったところでいいものは提供できない」「安心安全な場をつくるには、自分のペースで」——この言葉は、石濱さんが40年近く医療・介護の現場で培ってきた“相手の意思を尊重する”姿勢そのものです。ヘルスコーチ・ジャパンで「いろんな職種・背景の人と出会い、世界が広がった」「これがダイバーシティか」と感じた経験が、職場でも「こうあるべき」という押し付けを手放し、相手の思いを受け止める関わりへと結びついていきました。
看護師・ケアマネジャー・介護職など医療・ケアの現場で人と深く向き合ってきた方、人生の最終段階の意思決定支援(ACP)やターミナルケアに携わる方、そして「働きながら、無理のないペースで資格に挑みたい」と考えている方にとって、石濱さんが還暦を機に、意思決定支援を“もっと早い段階から”価値観に寄り添って支えるワークショップへと広げていく姿は、確かな道しるべになるはずです。これからのご活躍を、ヘルスコーチ・ジャパンも応援していきます。
この記事を読んで次にすること
石濱さんの体験は、看護師・ケアマネジャー・介護職・医療従事者など「人と深く向き合う仕事」をしてきた方にとって、コーチングを次のキャリアや現場の関わりに活かす一つの道筋を示してくれます。働きながら自分のペースで学びたい方、そして「相手の意思や価値観に、もっと早くから寄り添いたい」と感じている方は、他の合格者の体験もあわせて読んでみてください。
12. プロフィール
石濱千秋さん(合格者/いしはま ちあき)
1986年より看護師として、また介護保険制度がスタートした2000年からはケアマネジャーとして、40年近くにわたり医療・介護の最前線に立ち続けてまいりました。現在は看護小規模多機能型居宅介護の管理者として、マネジメントやケアプラン作成を統括。「その人がどう生きたいか」という価値観を最優先に、人生の最終段階における意思決定支援(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)やターミナルケアにおいて、数多くの家族や本人に寄り添ってきました。
「人は何かの犠牲なしに何も得ることはできない。何かを得るためには同等の代価が必要になる。それが錬金術における等価交換の原則だ」(アルフォンス・エルリック/『鋼の錬金術師』より)——このセリフが大好き。「ポルノグラフィティ」「Mr.Children」のライブで英気を養っています。
【保有資格】
- 国際コーチング連盟(ICF)認定 アソシエイト・サーティファイド・コーチ(ACC)
- 看護師
- ケアマネジャー
- 認知症ケア上級専門士
渡辺久美子さん(インタビュアー/わたなべ くみこ)

ダイアモンドコーチングサービス 代表。https://diamond-c-s.jp/
東京都大田区出身。趣味はゴルフ、楽しい仲間との会食。現在は、ヘルスコーチ・ジャパンのクラスコーチ、パーソナルコーチ、研修講師として活動中。
前職 JAL客室乗務員/客室マネジャーとして36年勤務。2010年 日本航空を退職後、2011年 ダイヤモンド・コーチング・サービスを設立しセカンドキャリアをスタート。客室乗務員のマネジメント経験を活かし、在職中から学び続けているコーチングで一人一人の人生をより輝かせるサポートと共に、組織に向けてビジネスコミュニケーション&接遇マナー研修、強みを活かしたチームマネジメント研修を提供。
【所有資格】
- 国際コーチング連盟(ICF)認定プロフェッショナルコーチ(PCC)
- NPO法人ヘルスコーチ・ジャパン認定 メンタルコーチ/ヘルスコーチ
- 日本教育推進財団認定コミュニケーショントレーナー
- 米国ギャラップ社認定ストレングスコーチ
- 一般社団法人アンコンシャスバイアス研究所 認定トレーナー

