この記事では、2023年最新版「コーチング資格・種類と選び方」について解説します。
コーチング資格をとりたいけど、どういう種類があるのか、どれを選べば良いのか迷っている方にぴったりの内容です。
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この記事が役立つ人
- コーチング資格をとりたいけど、とるだけの価値があるのか、どういう種類があるのか、どれを選べば良いのか良いのかわからず迷っている方
この記事でわかること
- 日本における資格の種類
- コーチ資格の種類(某企業の募集広告事例紹介あり)
- ビジネス現場でのコーチングの位置づけ
- コーチングを仕事にする方法(実際の具体的事例あり)
1-日本における資格の種類
まずは、コーチングの資格についてお話しする前に、日本における資格の種類についてお話しします。なぜなら、資格といってもいろいろあって、それぞれに資格が持つ効力が違うからです。
国家資格:
法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、取得することで、特定の職業に就ける権利が得られます。国家資格がないとできない仕事に就けるので、取得難易度は高いですが、持っておく価値が高い資格と言えます。
国家資格例:医師・看護師・薬剤師・栄養士、弁護士・司法書士・行政書士・税理士・公認会計士、建築士・宅地建物取引士など。
公的資格:
国家資格と民間資格の中間に位置付けられる資格で、民間団体や公益法人が実施し文部科学省や経済産業省などの官庁や大臣が認定する資格です。
公的資格は民間団体の主催ですが、信用度や知名度の高い資格が数多くあり、取得した資格は公的に通用し、国家試験に準ずる資格です。公的資格は、一定レベルの能力があることを保証できるので就職、転職の際に有利に働きます。ただし、公的資格と民間資格の境目はあいまいで「○○省認定」や「○○省後援」などがいつまにかついたり、外れたりしますので注意が必要です。
あまりにも数が多いので「公的資格一覧」などで検索してみてください。
民間資格:
民間資格は、民間団体や企業などが独自に作った資格で「TOEIC」や「臨床心理士」「産業カウンセラー」など、国家資格並みの認知度で、就職・転職に有利になる資格もあれば、取得しても全く価値のない資格も存在します。
認知度が高い資格としては下記のようなものがあります。
臨床心理士・産業カウンセラー・整体師・カイロプラクター・TOEIC・TOEFLなど
2-コーチ資格の種類
日本国内でとれるコーチ資格の種類
日本国内でとれるコーチ資格は2種類あります。
- 国内資格:国内団体が独自に発行している資格
- 国際資格:世界基準に基づいてつくられた世界に通用する資格
ここで押さえておきたいポイントは、国内資格にしろ国際資格にしろ、コーチ資格は日本国内では「民間資格」だということです。
つまり、日本国内において、コーチ資格がないと仕事ができない、ということはない、ということになります。
しかし、民間資格の中でも、国家資格並みの認知度で、持っていると有利になる資格があったように、コーチ資格も、コーチという職業ができてきた歴史的背景から、国際コーチ資格を持っておいた方が断然有利です。
なぜ有利なのかについて、具体的事例を使って詳しく解説していきます。
【事例】Facebook・Meta社の求人広告
まずご紹介するのは、Facebookの運営会社・Meta社が、Linked inに、2022/4/4に出した求人広告です。
この広告は、Linked inの登録者であれば、今でもご覧になれます。(内容を見るには、Linked inへの登録-無料が必要です)
Facebook・Meta社がLinked inに出した求人広告のリンク
募集職種名:Head of Coaching Responsibilities
Meta社のコーチング戦略を主導する人の募集です。
最低資格要件の2つめになんと、ICF-accredited coaching certificationと明記されているのです。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ICF-accredited coaching certificationって何?ということなんですが、ICFとは、International Coaching Federation(国際コーチング連盟)の略称
そこの認定資格は、ACC・PCC・MCCの3つを指します。これが最低資格要件のひとつとして明記されているのです
このMeta社の募集広告を詳しく読むと、Meta社には約100名のコーチの専門家集団がいる、と書かれています。そして、この既存のプロコーチ集団のマネジメントリーダーを募集しているということになります。
そして、そのリーダーには、コーチングの実力を証明してくれるグローバルスタンダードである、ICFの資格を必須条件としている、ということです。
つまり、ICFのコーチ資格は、Meta社のようなグローバル企業も認める、世界的にも認知度の高い資格、なんです。
実際、英語がしゃべれない最上輝未子が、アメリカのオマハで開催されたワークショップ形式の研修に行ったとき
ワークショップ形式ですから、日本で行われているコーチング研修のように、グループディスカッションがあったり、2人組でのコーチングの実践練習があったりする、そういう研修でした。
白人男性至上主義、弁護士と医師が尊重される、そういった価値観に支配されたコミュニティの中で、アジア人、しかも日本語がしゃべれない女が、PCC資格を持っている、というだけでひとり前として認められたという、まるで水戸黄門の印籠ばりの体験をしたのでした。
いやぁ、ICF資格恐るべし・・・ああ、PCCもっていて良かった、とつくづく思いました。
ビジネス現場でのコーチングの位置づけ
ではここで、ビジネス現場でのコーチングの位置づけについてお話しします。
多くの企業は、チームリーダーに対して、コーチング研修を行っています。
実際最上輝未子も、課長クラス・リーダークラスの研修の中で、コーチング研修を行っています。目的は、職場のメンタルヘルスマネジメント、チームの活性化、自発的な部下の育成などです。
わたしが行っているところは、1on1面談と、部下の心情調査が義務づけられています。そして、課長クラスに任命された人たちが受ける一連の研修の中に、コーチングが組み込まれています。
つまり、多くの企業さんでは、管理職は、コーチングを使えるようになってください、ということなのです
ここでお伝えしたいのは、たった数日の研修で実践できるほど、コーチングは簡単では無いということです
コーチングは、特殊な構造を持った会話なので、日常会話の中で自然と使いこなすにはバレエやピアノや英語学習のように、繰り返しの訓練や練習が絶対に必要です。
だからこそ、Meta社の場合は、すでにそういったトレーニングを積んだ有資格者の専門チームで対応しているのです。
もう少し詳しく、コーチングを仕事にしていく上での基礎的なところを解説しますね。
3-コーチングを仕事にする方法
コーチングを生業としているものの仕事の仕方としては、大きくわけると、コーポレートコーチと、パーソナルコーチがあります
ザックリ言うと
- コーポレートコーチは企業さんがお客さまの B to Bビジネス
- パーソナルコーチは、個人がお客さまの B to Cビジネス
となります
コーポレートコーチとしての仕事の仕方-具体例
その会社に社員として雇われ、社員の立場でコーチングを行う「社内コーチ」というケースと、会社さんと契約を結び、外部コーチとして社員のみなさんに関わる「社外コーチ」があります。
ここには書いていませんが、研修会社に所属して社外コーチとして関わるケースもあります。
業務内容は、契約によって様々ですが、多くは、研修やワークショップと、それのフォローとしての1on1コーチングやグループコーチング、
あるいは、社内にチームコーチングを浸透させるための、専門家としての関わり(コーチ型コンサルに近いかもしれません)があります。
社内コーチの場合、多くの場合人事・研修担当部門がこういった業務を担います
ヘルスコーチ・ジャパンの講座を受講する方も、人事・研修担当部門の方が大勢いらっしゃいます。
社外コーチの場合は、契約先の会社に資格の提示を求められることが日本でもあたりまえになりつつあります。
また、社員募集の際に、コーチングが出来る人を求めるケースも多いです。
わたしがコーチングを始めた2000年からすると、マネジメントにコーチングを使うのは当たり前になってきていると肌で感じます。
パーソナルコーチとしての仕事の仕方-具体例
これに対して、パーソナルコーチは、契約を結ぶ相手は個人です。
この場合、他のコーチとの差別化を図り、選ばれるコーチになるために、多くのコーチ仲間たちは、コーチングだけでなく、他の専門スキル、例えば、コミュニケーション系のスキルも身につけています。
具体的には、世界的に確立されたパーソナリティ診断の認定を持っていたり、ファシリテーションやアサーション、NLPなどを学ぶことが多いです。
こういったものを学ぶ目的は、USPを明確にして、何が専門なのか、得意分野はなにかを対外的にはっきりさせるためです。
USPとは、Unique Selling Propositionの略で、独自の売り、ということです。
多くのコーチが、個人事業主、ひとり社長という形態でビジネスを行っています。ひとり社長というのは、法人化しているけど社員はいない、というケースのことです。
最上の場合は、NPOの他に、法人を2つ持っていて事業内容に合わせて使い分けています。
4-コーチングの名称・呼び名を分類整理
巷には、いろんなコーチングが溢れていますよね。多くの方が混乱すると思うので、ここで整理をします
ここに表示しているコーチングは、全て、USP(独自の売り)をキャッチコピーにしたネーミングです。ネーミングで印象が大きくかわって受注に影響するので、集客戦略として独自のネーミングを作っているのです
主だったものをここに記載します。
- ビジョンコーチング
- 目標達成コーチング
- キャリアコーチング
- メンタルコーチング
- ストレングスコーチング
これらは、コーチングを行う目的をわかりやすく表現したネーミングです。
実際のところ、コーチングという手法は、この全てを行いますが、コーチングだけだとよくわからないので、このように、対象者のお悩みにヒットするように名前をつけている、というわけです
エグゼクティブコーチ、子育てコーチというのは、対象者を明確に表現したネーミングになります。
ライフコーチング・ビジネスコーチングというのも良く聞く名称です。
ライフコーチングとビジネスコーチングの違い
一般的には、ライフコーチングは、仕事というより、その人の人生の方向性を明確にするコーチングを意味しています。これに対して、ビジネスコーチングは、仕事の目標達成だけに焦点を絞ったコーチングを意味します。
それぞれに一長一短があります。
ライフコーチングを前面に打ち出しているコーチは、マネジメントやチームコーチングの経験がないケースがあります。
ビジネスコーチングを前面に打ち出しているコーチは、メンタル面のフォローが苦手だったり、プライベートなテーマを全く扱わないケースがあります。
とはいえ、仕事とプライベートは、お互いに強く影響しあっているので、どちらかだけしか扱わないというのは、いかがなものか、と個人的には思います。
極端な事例としては、ビジネスしか扱いませんといって、仕事の目標だけにコミットしてしまうケースです。
このようなコーチングは、個人の感情や人生の軸を軽視したコーチングになりがちなので、まるで首を絞められているような苦しいコーチングになったり、壁ドンされて追い詰められるようなコーチングになることもあります。
このあたりはコーチ側のスキルレベルによって変わります
フランクリン・コヴィーの7つの習慣でも提唱しているように、わたしたちは全てがつながっています。
コーチングでは、ライフバランスホイールというツールを使って、どこを強化していきたいのかを決めていきます。
その中には、当然ですが、個人的なテーマとビジネスのテーマ両方が含まれます。
コーチングではないがコーチと名乗っているケース
他に、注意が必要なのが、一番下に記載している、マーケティングコーチ、ライティングコーチ、ファイナンシャルコーチといった名称のものです。
これらは、コーチングを使ったコンサルティングであることがほとんどです。
コーチングを学んでいると、どんなビジネスも、成果が上がりやすくなるので、特にコンサルティング業界では、コンサルティングの質を上げるスキルとして重宝されているのです。
これらのコーチングは、わたしたちICF有資格者が使っているコーチングとは全くの別ものですので、ご注意ください。
5-コーチの選び方
となると、いったいどうやってコーチを選べば良いのか、という疑問が湧いてきますよね。
優れたコーチかどうか、あなたが扱いたいテーマに最適なコーチなのか、を見分けるには、次の項目をチェックしてみてください。
経歴・経験・実績、そして、ICFの資格です。
コーチングは相手の仕事の内容に精通していなくてもできる、のですが、やはり、その分野の経験があったほうが、通常のコーチングに加えて、メンターコーチとしての関わりも可能となります。
メンターコーチングと普通のコーチングは、実は全くの別ものです。これについては、また別途解説しますね。
Meta社の募集要件は、ICFの認定資格以外に、このような項目が書かれていました。
- L&D組織内(人材開発部門)で12年以上の経験を持っている
- ペースの速い大規模な組織で、内部および外部のコーチング機能を立ちあげ維持し向上させた経験
- 複雑なグローバルプログラム管理の経験
いかにもMeta社といった内容ですね。残念ながら最上輝未子はPCC資格は持っていますが、このような経験は持っていないので応募できないです。
6-コーチングを仕事にする3つのステップ
となると、コーチングを仕事にするには、何が必要なのか、気になりますよね。これについて具体的事例とともに解説します。
コーチングを仕事にするにはまず、次の項目を明確にすると良いです。
1,自分の人生軸を明確にする
これは、あなたの人生を通して、何を大事にして生きていきたいのか、という、一番大事な根幹の部分となります。
実をいうと最上は、コーチングに出会う前は、人生軸を自覚することなく、周りの期待、世間の風潮に振り回された生き方をしていました。
だから何をやってもしっくり来ないし、違和感を感じながらの苦しい人生でした。
そんなときコーチングに出会い、自分はいったい何をしたいの?何が大事なの?とマイコーチに問われ続けるうちに、だんだんとはっきりしてきて今に至っています。
ここはものすごく大事なところです。もしあなたの人生軸がはっきりしていないのならば、今すぐコーチを雇って言語化することをお勧めします。
2,自分自身の傾向(思考・行動・感情)の傾向を熟知する
これもものすごく大事な作業です。
多くの人は、自分のことをわかっているようでわかっていません。そして、無意識に持っている枠組み・外の顔・心の地雷が引き起こす、衝動的反応を起こし、たいていの場合失敗します。
ここを強化するためには、セルフマネジメント力と自己基盤力を高めるトレーニングを受けることが必須です。
最上は、コーチングを学び始めて、まずここが整い、もううそみたいにストレスが激減しました。世界が変わったかと思うほどの衝撃でした。
3,これまでの経験を棚卸しして最大限に活用する
コーチングは、英語と似ていて、それだけを追求するということも可能ですが、何かと組み合わせて使うほうが可能性が広がります。
英語を学ぶのは、英語を使って何をするためですよね。多くの場合、英語を学んだ先の、別の目的があるはずです。
コーチングも同じです。
あなたはコーチングを使って何をしたいのですか?
この問いに明確に答えられたとき、コーチングを仕事にしても、うまく行くようになります。
最上輝未子のコーチング起業体験談
最上は人生軸も経験の棚卸しもやらないまま、切羽詰まって勢いでプロコーチになってしまいました。
最上の場合は、薬剤師の資格があり、子どもを3人育てながら仕事をしていた経験があります。
当時HPを持っていて、何を書いたらよいのかわからず、プロフィールに正直にそのことを書いていました。
だからなのか、子どもがまだ小さかった時は、やたらと子育てコーチング関連の仕事が舞い込みました。
PHPの小冊子の執筆、本も出させてもらいました。怒ってばかりの子育てが変わるコーチング、というタイトルの赤い本です。
当時はまだコーチングの認知度が低く、とある新聞社の人から、子育てコーチングはわかりやすいネーミングだから、紹介しやすい、と言われたことがあります。
そしてその後は、薬剤師の資格があるという経歴から、看護師さんへのコーチング研修、メンタルヘルス研修などが舞い込みました。
そして、それらの実績が今のわたしを作っていて、次の仕事へとつながっています。
わたしの場合、全くのノープランでなんとなくこうなってしまいましたが、もしあなたが、これからコーチングを学んで、それを仕事にしていきたいのであれば、まずはコーチと共に、人生計画とビジネスプランをたてることをお勧めします。
まずは、ご自分の内側を整理し言葉にするのが先決です。
そして、あなたの方針が明確になったら、その道の専門家、例えば、コンサルタントなどに続きを依頼すると効果的です。
プロコーチ歴23年最上輝未子PCCからのアドバイス
国際コーチング資格を取ること
あなたに強くお勧めするのは、グローバルスタンダートである国際コーチング資格をとることです
何事も基本が大事。
ピカソはまるで写真のような絵を書けたそうです。
基本をしっかりと押さえたうえで、あなたがこれまで培ってきた専門性に応用していく!これが一番結果が出やすい道だと思います。
セルフマネジメント力・自己基盤力を高めるトレーニングをする
そして、コーチングを学ぶのだったら、国際コーチング資格がとれるスクールであり、さらには、基盤が整いセルフマネジメント力が高まる、そういう内容を学べるコーチングスクールをお勧めしています。
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