実践事例3

メンタルコーチングでコミュニケーションが苦手な後輩の成長をフォロー

報告者
言語聴覚士(言語リハビリスタッフ) 30代男性
H21年 メンタルコーチング受講
同年 メンタルコーチ認定資格試験合格
受講目的
病院スタッフの能力開発、患者様・家族様の指導、臨床実習指導力の向上のため

後輩指導 コーチング実践報告

現在、私は病院で言語聴覚士(言語リハビリスタッフ)として働いています。

昨年の秋、ヘルスコーチジャパンのメンタルコーチ養成プログラムを受講し、今年の1月から職場で後輩セラピストのAさん(男性)にコーチングを行う機会を得ましたので報告します。

受講後、たまたま残業していたAさんの上司であるBさんにメンタルコーチングの研修を受講したことについて話をしたところ、部下であるAさんに是非試してほしいと依頼を受けました。話を聴くと、Aさんは患者さんやスタッフとコミュニケーションが上手く取れず、同期の他のセラピストと比べて業務がなかなか覚えられない、とのことでした。

先輩セラピストも個別に指導したり課題を出したりしていたようですが、レポートの提出が遅れたり業務後はさっさと帰ってしまったりと、仕事にやる気がないように見えると半ば諦めており、Bさんもどう指導していけばいいかと困っていたそうです。

Aさんには、コーチングのオリエンテーションを行い、本人の意思でセッションを受けることを確認し、週1回30分行うことになりました。セッションを通じて、Aさんの現状について聴いていくと、もともとコミュニケーションがすごく苦手で、人と話すときに過度の緊張を感じ、上手く話せないことを気にして人との会話を避けてしまっているということがわかりました。また、人との関わりで失敗することが怖い、と思っていることもわかりました。

そこで、Aさんが安心して話せるよう、セッションでは傾聴・承認を意識し、本人の発言を評価や批判せずに聴くように心がけました。セッションでの会話を記録し、要点をまとめてフィードバックシートとして本人に渡し、セッションの成果を後で確認できるようにしました。

さらに、セッションと同時進行で、上司のBさんにもコーチングについてのレクチャーを行い、Aさんと関わる時に承認を意識してもらうように依頼しました。

セッションを重ねていくうちに、Aさんから「話すのはしんどいと思っていたけど、今日は時間がたつのが早かった」、「自分のやりたいこととやっていることにズレがあると気づいた」といった発言が聞かれるようになり、今までは人とのコミュニケーションに消極的だったけど、やらないよりは失敗してもやった方がいい、失敗したら修正すればいい、と考えるようになり、自分から先輩セラピストに積極的に質問や見学したり課題を提案したりするようになりました。

セッション開始から1ヶ月位して、上司のBさんが「彼、最近変わったね」とうれしそうにAさんの変化を教えてくれた時、コーチングを引き受けてよかったと思いました。

Bさんから見て、最近のAさんは、

  1. 会話時の表情に焦りが少なくなったのか落ち着いてこちらの話しを聞けているように感じる
  2. 冗談が言える
  3. 苦手な相手との会話にも怯まずに向き合う姿勢が出てきた
  4. 自分の考えを説明することが前よりも少しできるようになった

といった変化が見られるそうです。

毎回セッションを通じて、Aさんのセラピストとしての成長を垣間見ることが出来、とても嬉しく思います。
今後もコーチングの腕を磨き、Aさんのように自信を持てず悩んでいる職場のスタッフや実習生の支援をしていけたらと考えています。